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キスをして
第9章 小塚の本懐
未だぼーっとする頭で満員電車に揺られながら通り過ぎて行く風景を眺める。
どんなに頭が働かなくても看板や中吊り広告に視線を向けてしまうのは職業病だ。
結局、あまり眠ることも出来ず誠司に会ったらどうするかも分からないまま朝を迎えた。

「おはようございます」

「おはよう、何?お前寝不足?」

流石、橘さんすぐに私の状態に気づく。

「まぁ‥ちょっと」

「悩み事か?仕事落ち着いたから変なとこ頭回るんだろう」

「悩み…呆れ?腹立たしい?」

「愚痴らないでね」

デスクに向かい作業を始めれば怒り任せに手がよく動く。

日下さんや眞木君が私をチラチラと見やりながら何か言いたげに遠巻きにしている。きっと私は今酷い顔しているだろうと分かっている。
だって昼間帰ってきた黒沢さんですら私を避けて行ったから。

「ああっ!誰だよ~デカい方でB5出したの!」

「――!」

しまった私だ…最悪。こんなミスもうしなかったのに。

「り‥りっちゃん?別にお兄さん怒ってないよ?」

「‥すみません」

「本当に怒ってないからね!?」

「大丈夫です。ちょっと誰かをからかいたかっただけですよね‥すみません‥からかい難くて」

「いやっ‥別に‥そんな」

「間宮さん重症ですね」

「その様だな‥眞木、今日の飲み会は荒れるぞ‥俺らは端の方で飲もうな」

「そうっすね‥これチェックお願いします」

「ん」
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