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キスをして
第12章 律香と誠司
水を片手に持ってもう片方にはコーヒーを持って器用に足で開けて入ってきた誠司に笑えた。

「開けてって言えばいいのに」

「···開けることにしか頭が働いていなかった」

「まだ寝惚けてるんでしょ」

「かもね」

初めの頃はこれが寝惚けているんだとは気付かなかった。
話し方ははっきりしているし動き方だってふらふらしていない。

「お昼まで居ていい?」

「いいよ。ずっと居れば良いのに」

「雨が降っても洗濯と掃除は出来る」

「言うと思った」

渋々納得した様子でコーヒーを啜った。

目覚めた時には既に誠司の姿はなかった。
時計を確認すれば10時を少し回ったところだ。

疲れきった身体を起こして階下へ降りた。

「おはよう」

作業台に齧り付いている誠司に声を掛ける。

「おはよう。まだ寝ててよかったのに」

「一人で寝ててもつまらないから」

「····昨日から随分と煽りたがるね」

「そんなつもりなかったけど」

「毎日でも良いよ」

「嫌」

私の悪態に笑いながら気にも止めていない様子で頭を撫でる。

「シャワー借りるね」

「ゆっくりしておいで。早いけど食事にするよ」

「うん。ありがとう」



休日が明けた月曜日。
浮浪者の風貌になりつつある休日に泊まり込んでいた男達に挨拶をして仕事を始めた。

久し振りにゆっくりと過ごした休日だった。

結局誠司と一緒に居たのにゆっくり出来たなんて言えるようになったなんて随分なものだわ。

「何またりっちゃんカップラーメンが昼?愛彼弁当はどうしたよ」

「今忙しいらしいんでやめてもらってるんです」

「あ···そうなんだ」

「??」

何か言いたげな顔をしつつ引き下がって行く日下さんは変だ。

また合コンで惨敗でもしたんだろうか
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