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キスをして
第3章 間宮の憂鬱
目を開ければほんのりと上気した顔に微かに揺れる長いまつげ‥

それがとても綺麗に思えて『触りたい』ただ純粋にそう思えて小塚さんの頬に手を重ねた。

「もっと?」

囁くように唇を合わせたまま問い掛けられて次を期待して息をのむ。

腰を掴まれて力強く引き寄せられて小塚さんに覆い被さるように倒れ込んだ。

「あっ…」

脇腹を撫でられて思わず声が出てしまう。

「ここ苦手?」

「小塚さんっやめっ」

身を捩って逃げようとするが脚で挟まれていて逃げられない。

くすぐったさから少しずつ甘く疼き出した身体は小塚さんの手の動きに反応してしまう。
快感から逃げたくて小塚さんに凭れ掛かって服にしがみつけば耳朶を甘噛みされて仰け反れば手の動きはいやらしさを増してくる。

「はぁっ‥はぁっ、あっんん…」

久し振りの感覚に戸惑いつつも身体は快感を簡単に受け入れてしまう。
これ以上駄目な気もするのに中から疼く熱がそれを許さない。

「そんな声出さないで下さい。止められなくなる」

「んっ‥だって」

「気持ちいいですか?」

気持ちいいなんて言ったら取り返しがつかなくなってしまう。
分かってるのに向けられる艶めいた熱を帯びた眼を拒絶出来ない――。

「大丈夫。また気まずいって思っても俺が口実幾らでも作るから‥」

引き寄せられた私の内股に彼の熱が触れて私に伝染していく。

私は彼の首に腕を回した。
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