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キスをして
第3章 間宮の憂鬱
「何笑ってたんですか?」

手を洗って早足で戻ってきた小塚さんは少し膨れた顔で抗議してくる。

「何でもないです」

「言って下さい」

じっと私を見つめて答えを待っている小塚さんはやっぱりちょっと可愛い。

「可愛いなぁって」

「……それ褒めてます?」

「褒めてます褒めてます」

「じゃあ‥まぁいいのかなぁ」

首を傾げながら1人ぶつぶつ言いながら下着だけ穿き私に服を着せようとしてくる。

「自分で出来ます」

奪い返そうと手を伸ばすと「嫌です」

…子供か!

「恥ずかしいから自分で着ます」

「もう恥ずかしい事したじゃないですか」

「…………」

「黙らないで下さい、一度してみたかったんです」

「私で試さないで下さい」

渋々私に服を譲って自分の服を着だした。

「見ないで下さい」

慌ててそっぽを向く小塚さんの耳はさっきより赤くなっている。

「ふふふふっ」

「やっぱり笑う!」
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