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キスをして
第4章 間宮の受難
最後のお客さんが帰ると小塚さんは看板を片付けに外に行ってしまった。

あれ?閉めちゃうの?
閉店19時じゃなかった?
まだ18時半過ぎたとこだよ?

「たまに早く閉めたって大丈夫ですよ」

私の開店中に行けば大丈夫的な計画は無駄だったの?
開店中なら捕まえないとか言ってなかった?
私また騙された!?

「はははっ」

「何が可笑しいんですか」

「よく表情の変わる人だなぁと思って」

失礼な‥こんなに人に笑われる事なんて久しくなかったのに。
『すみません』なんて笑いを我慢しながら言われても‥。

「会いに来てくれたんですね」

「社員証取りに来ただけです」

返してと手を出すと思い切り手を掴まれ握り締められる。

「でも会いに来たんですよね?」

「違っ「ね?」

「‥~~そうですよ、会いに来ました!」

満足げに笑うこの人が恨めしい。

「夕飯まだですよね。奢ります」

「……」

「警戒してますね。ちゃんと返しますよ?それともまた襲われるんじゃなんて期待して「ません!」

「じゃあ問題ないですね。行きましょう」

私…社員証取りに来た筈だよね。
またハメられた?
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