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キスをして
第2章 間宮と小塚
他愛もない話をしながら缶を1本あけてそろそろ帰ろうと彼に告げると、

「間宮さん。明日から休みですよね」

そう言いながら作業台の引き出しから出してきたのは美術館のチケットだった。

「前に興味があるって言ってましたよね」

確かに以前情報誌を見ながらそんな話をした記憶がある、でも1ヶ月も前の話だ。

「良かったら友達でも誘って行ってきて下さい。いつもなんだかんだ付き合ってくれてるお礼です。今週末で終わりなんですよ」

そう言いながらチケットを2枚渡してきた。

「でも、誰かと行く予定だったんじゃないんですか?」

「キャンセルされちゃって」

「じゃあ私一枚だけでいいんで小塚さんも行けばいいじゃないですか。美術館は1人でも気まずくないですよ」

「じゃあ一緒に行きましょう。明日は5時で閉店しますし、5時半には出られます」

「えっ」

「行けそうなら電話して下さい」

そう言いながら店のドアを開けてくれる。

「仕事が入るかもしれないし」

「まだ入ってはいないですよね。お待ちしてます。おやすみなさい、間宮さん」

「おやすみなさい」

とっさに出た嘘だった。休日に仕事が入ったことなどここ3年間は一度もない。断る言い訳を作っておきたかっただけだった。

もう2時を回っている。
とりあえず寝よう。
断る理由は明日考えよう。
今日はもう疲れた。
彼はペースを乱す。
私は彼が苦手だ。
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