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キスをして
第5章 小塚の本領
ガシッッ

もう少しで触れると思った瞬間頭を掴まれた。

どうしよう…恥ずかしすぎる

「キスは駄目ですよ?」

「いつから起きて‥」

「呼ばれた辺りかな」

始めからじゃない!!

「今日はしません」

なんで私が振られたみたいになってるのよ!したくて仕方なかったみたいじゃない!
確かに迫ったけど‥!

「したかった訳じゃ」

「唇だけが目的だなんて体はどうでも良いんですね」

「どうでも良いって訳じゃ」

うん。また失言だったかもしれない。

「―くくっ間宮さんは面白いですね。自分で墓穴掘っていくんだもんなぁ」

ソファから立ち上がりキッチンで湯を湧かし始めながらカウンターに箱や缶を並べていく。

手でちょいちょいと呼ばれ行ってみるとコーヒーに紅茶にココアにハーブが並んでいる。
見たことない物や文字すら読めない物が殆どだけど選べと言うことかな?

「凄い種類ですね」

「ですよね。飲んだことがないからよく分からないんですけどね」

「えっ無いんですか?」

「姉から勝手に送られてくるんですよ」

「お姉さんいるんだ」

「妹もいますよ、歳は離れてますけど」

姉妹に挟まれると姦しいと言う小塚さんは心底鬱陶しそうだ。
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