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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第10章 ルークのおかしな武者修行

自由・・・
盟主は、何にも縛られない自由が欲しいのだろうか?
でも‥遺跡がある限り、盟主が自由になれない事を自分は"知っている"‥
聖遺物は盟主しか扱えない、盟主の代わりになれる者も居ない。
(でも、盟主がお眠りになられていた間、誰が聖遺物を制御していたんだろう?)
自分が産まれた時には、盟主は既に目を覚まされてはいたが、その前は聖遺物の中だった筈。
それなのに本部遺跡は普通‥いや、普通以上に動いていた‥
いったい誰がどうやって??
「ああ‥着きました‥
気持ち良いですよ此処は‥‥」
「丘の上・・・」
話しながらも散々歩いて着いた場所‥
それはミュンヘンを見渡せる小高い丘。
「こういう場所は昔と変わりありません‥
昼寝には打って付けですよルーク?」
「昼寝‥‥ですか??」
「昔は‥良く此処で昼寝をしていました‥
現在のような大都市ではありませんでしたが、此処から遠く自然と城が見えていたんで‥‥綺麗な景色でしたね・・」
昔を懐かしむように、草村にコロンと寝転がって、ただ変わってしまったミュンヘンの街を見ているよう・・
自由と言いながら独国に拘る盟主‥
自分的には支離滅裂に聞こえて来た。

