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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第11章 混乱と光輝く瞬間
「・・・・・」
私はただ見えない場所で待つ事しか出来ない‥
エルンスト・クラフトがアドルフ・ヒトラーを輝かせる、それが星の定め。
どれくらい待っただろうか?
30分?1時間?
看守共には金を掴ませているから、この辺りの見回りは来ない。
十分な時間が欲しい‥
これがエルンストから出た提示、私はそれに従ったまで‥‥
"コツ‥コツ‥コツ‥"
「・・・
終わりましたか・・・」
監房の方から足音‥
結局1時間半という時間を掛け、エルンストが漸く戻って来た。
「どうですか?」
「全て上手くいった‥
言われた通りに暗示を掛け‥あの方は傲慢になるだろう、私には恐ろしい結果しか見えないが‥‥」
「それで良いんです、彼に足りなかったものを与えたに過ぎません」
「・・・そうか‥‥」
光り輝くカリスマの星‥
今日辺り星を見れば、あの星は燦然と輝き放つ。
それで良い、それが宿命‥
この独国を舞台とした大掛かりな玩具‥‥
(世界は動く‥
良い方にも悪い方にも、それが私の宿命‥‥)
星を導く宿命の星、それが私の‥盟主の宿命‥
私は導かれるが儘に、他の星を導いたに過ぎない・・・