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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第13章 偽装恋愛ー盟主の罠とルークの葛藤
純粋で、それでいて魅惑的な笑顔‥
その悦楽の笑顔に、自分は堪らなく惹かれる。
「・・・パウリーネ‥」
「ルークさん・・・」
まだ何処かに欲情が残ったままのキス‥
ただお互いに惹かれ合った、触れ合うだけのキス‥‥
これが女性を愛おしいという気持ち・・
「・・・あっ・・・」
「っ!!
パウリーネっ!」
彼女の躰の力がガクッと抜け、自分は咄嗟に彼女の躰をしっかりと受け止めた。
「・・やっぱり無理があったんだろ?」
「少しだけ‥
だけど、私がルークさんとこうしたかったの‥‥」
「それは俺も同じ‥
・・・よっ!!」
「えっ?
きゃっっ!!」
抱き締めていたパウリーネを横抱きに持ち上げ‥
「そろそろ本当に寒くなる、部屋に戻ろう‥」
「このまま?
それに上着・・・」
「このまま、上着は寒いからパウリーネが羽織ってろよ」
「・・・はい‥‥」
納得したのか観念したのか、パウリーネは自分の首に腕を絡めて、そして耳元でひと言・・
「・・好きです‥ルークさん・・」
「・・俺も好きだ‥パウリーネ・・」
お互い顔が見えないから、どんな表情をしているが分からないが、多分に自分は顔が真っ赤になっているだろう。
初めて女性に好きだと言った・・
花びら舞うこの中庭での幸せな時・・
だが‥幸せは‥‥
これ一度きりだった・・・・・