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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第15章 愛のピンクサファイア
「・・・
行っちゃいましたね・・」
「ああ・・・
まさか盟主が此処までして下さるとは・・」
パタンと静かに扉が閉まる音と共に、客室周りに居た賢人達も蹴散らしてくれたよう。
「ルークさん、此処までって?」
「盟主はお名前で呼ばれる事を酷く嫌う‥
なのにパウリーネには名前呼びで良いと言った、それに盟主が自らお使いになられた物を、人に下げ渡す事は殆ど無いんだ‥‥
つまり‥パウリーネは盟主に取って大切な存在だから、一切手を出すな‥そう周りに知らしめた」
「名前とピアスにそんな意味が!?」
「これで本当に安全だ・・・良かった‥パウリーネっ・・・!」
思わず、パウリーネを強く抱き締めてしまい‥
「い‥痛いです・・」
「・・・悪い・・・」
うっかりについ手を離したが、今度は逆にパウリーネに抱き付かれた。
「・・久しぶりのルークさんの匂い・・」
「軍服なんだけど‥
でも俺も漸くパウリーネに触れられる・・」
ずっと耐えて来た分、感動はひとしお‥
やっと、この腕に戻ったぬくもり‥‥
自分が好きだった明るい彼女と一緒に、数年掛けて漸く取り戻した。