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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第17章 2人のアドルフ
ずっと1人だった私が、ルークとパウリーネに心動かされるとは‥
いえ、長く封印していた心‥普通の人間が好ましく楽しかった頃の・・
(少々余計な思いですね)
さり気なくパウリーネの居室から出、私の居室に戻り着替えを始める。
アドルフから貰ったナチ党幹部の軍服‥
あの騒ぎで埃だらけになったが、しっかり何事も無かったように戻っている。
こうなると替えが無いのは厄介なので、同じ軍服を数枚ベルリンで拠点になる屋敷に送り済み。
今回の拠点は独国王家に繋がる屋敷の1つ‥
古くからCross sels(クロスシールズ)が使っている拠点の1つで、当時の独国王から寄贈された建物。
勿論公式には一切そんな事は載っていない‥
ただ歴史的建造物、そう登録されてある。
「やれやれ‥
似合うのか似合わないのか、判断に苦しみますねこれは‥‥」
黒と髑髏と鉤十字‥
Cross selsと似て非なるものであり、だが血祀りと言う点では同じ‥
どちらも人間を大切にしない。
「まあ‥私らしく‥‥でしょう‥
数日で色々と仕込みましたし、暫くは退屈はしないでしょう」
そんな事を思っていたら、賢人の1人が手紙を持って私の居室に入って来た。