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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第17章 2人のアドルフ
親衛隊をポツダム周辺に回し、話した女性には多少の手当てと、向こうで吊した女性の始末を指示し、私は終わりとばかりに尋問部屋を後にする。
「コンラート様!」
「どうしました?」
後を追って来たのはテレーザ・・・
「残り5名の女の処分は?」
「まだ使い道はあります‥
負担にならない吊し方をしているんです、精神的に疲弊するまであのまま‥という手も使えますよ」
「それは‥はい‥‥」
「同じ女としての情けですか?
情けも良いですが見極めは重要、せっかくの情報源に逃げられては元も子もない」
「情けなど‥私にはありません!」
「そう‥それなら良いです」
途中で控え室に寄りヒムラーに合図を送り、私は更に地下の奥へと進む。
収容されている者‥
尋問最中で放置されている者‥
再起不能まで躰も精神も崩壊している者‥
そんな収容施設を歩き、抜け出した場所‥
そこはこの建物の地下シェルター、もしもの場合の施設であり今は無人。
「漸くひと息ですね」
また煙草を咥え、常備している飲み物に手を伸ばす。
こんな姿をルークが見たら何を言うか‥
言う前に、間違い無く渋い顔はされそう。