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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第18章 彼女の動向
今日もさしたる動きは無し‥
大尉まで上がった今のテレーザは内勤が多く、簡単には外任務に出てくれない。
「紅茶のおかわりはゼクス様?」
「・・・
貰いますよルーク」
紅茶が注がれるのを見ながら、どのタイミングが一番有効かと考え‥
答えはそう多くは無い‥まあ布石はしたが‥‥
「潜入‥出来そうですか??」
「今の所は無理に近いです、ヒムラーを多少けしかけましたが、どうやら彼女は対象外だったようですね」
そう‥ヒムラーが知恵をと言ったから、腹の内込みであんな提案をした。
女性は工作員になりやすい、しかも訓練を終え大尉ともなれば工作員の訓練も受けている筈。
予想は外れたが・・・
「ゼクス様が外に連れ出している内に‥という方法は?」
「無理ですよ‥
テレーザの個室に行くまで、幾つの監視カメラがあると思っているんですか?
不振な動きをすれば‥疑われるのはルークの方」
「それは・・確かに・・・」
ルークとて昇進し今は中尉、それでもナチ党内は油断は禁物。