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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第18章 彼女の動向
(そろそろですね・・・)
予定の15分少し手前で、私はシャンパンの瓶を数本手に掴んだ。
「ゼクス?」
訝しむゲッペルスに、私は張り付けた笑顔でにこやかに笑う。
「お裾分けですよ‥部下に‥
私達だけ勝利に酔いしれるのは勿体ない、差し障りの無い居残り組にでも持って行きます」
「思ったより部下思いだな?」
「後続は誉めて伸ばせですゲッペルス?」
「飴と鞭‥
全く、ヒムラー並の知能犯だ」
「誉め言葉だと‥
では少し回って来ます」
こう言ってしまえば、止める者など少ない‥
アドルフがチラッと私を見ていたが、敢えて止める気は無さそう。
それを良いことに、私は素早く地下へと降り、地下道を通り抜け1階に‥
そこから普通の階段を使い、監視ルームがある階まで行き‥‥
やはり此処までで20分超え‥
此処からが、私の腕の見せどころと言ったところだが。
普通を装い、監視ルームの部屋の中に入る‥
初めはこの持って来たシャンパンの振る舞いで十分通る。