この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第18章 彼女の動向
「29分50‥51‥52‥‥」
トイレの出入り口前の扉で待機‥
連絡は不可能、自分は盟主を信じるしか道は無く、失敗すればカメラに引っ掛かりあの世逝き。
「・・・58‥59‥よしっ!」
21時30分丁度!
トイレから飛び出し、最大速度で廊下を走る!
幾らも走らない内に、テレーザ・ルセックの個室前に到着‥
予想通り、部屋には鍵が掛かっている。
(こんな鍵なんて!)
ポケットから出したのは2本の針金‥
それを鍵穴に差し込み、数秒で鍵を開けた。
ピッキングは訓練で仕込まれる技‥
手先が器用な自分は、ピッキング系は得意な方。
扉を開け中に入り、懐中電灯という小さな明かりを頼りに部屋を見回し、先ずはデスクに‥‥
(これも鍵か‥)
懐中電灯を口に咥えている為、喋る事は出来ない‥
また鍵を開け、引き出しの中にある資料を物色。
(・・・これは!?)
開発中の武器の資料‥
大尉如きでは、見る事も叶わない極秘資料が此処にある。
(盟主の言い分が当たり・・・)
またポケットから1つ、小型のフィルム式のカメラ‥
資料を1枚ずつ写し、終わって元に戻し、他に何か無いか物色。
(???
どうしてエルンストの解析資料??)
武器開発から見れば、この資料の優先度は低い。