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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ



仮眷族の話は、すぐに本部遺跡内に広まり、暗躍と暗殺の賢人の座も何も問題無く他の賢人共は受け入れた。


ただ1つ問題が‥
ルークが言っていたように、仮眷族の解釈にかなりの誤解と、具体的な例は本部遺跡でも記載されておらず、私自らルークに力の制御法から餓えの感覚と周期まで、徹底的に教える羽目になってしまい、私もルークも少々お疲れ顔。


そんな慌ただしい時が過ぎれば、また静かな時がやって来る。


とは言え世界情勢は悪化の一途、特にこの独国は悪評高く、そしてその通りに更なる領土拡大と非人道的な行いの繰り返し。


私といえば、ベルリンと本部遺跡と頻繁に行き来していて、主に星詠みの解析資料を整理するのが主目的。


普通の人間が解析したのを元に、私が知る知識を加味して、果たして星詠みの技術は復活出来るのか?
今はそれに没頭、そして傲慢なアドルフから一定距離を置くという意味も含まれている。



「・・・
はぁ‥今日は此処までですかね・・・」


居城の私の私室で、ずっと机に座りっ放し‥
私でも疲れるものは疲れる。



「・・あのクルス様、お茶にしませんか?」


「おや、丁度良いところに、今日はもう終わろうと思っていたところ、頂きますよパウリーネ」


「はい、お淹れしますね」


パウリーネがこの居城に来て、何年が経ったのだろう‥
あまり年月というものが関係無い私には、この手の感覚は普通とズレてしまう。



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