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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ
盟主に究極呼び出され、緊迫するベルリンから居城へと戻って来た‥
それにしても、当分は用は無いと言っていた盟主が、何故自分を呼んだのだろうか?
「・・・
聞いて見ないと答えは出ない・・・」
賢人となった今でも、自分の立ち位置はさほど変わらず‥
相変わらず盟主の命の元、こうしてナチ党に大独国軍に潜入している。
今回はミュンヘンに居る、コンラート・ゼクス様からの直接命令‥
その口実で抜け出して来た。
"コンコン・・"
「ルークです、失礼します盟主」
部屋を開けて見れば、何時もの定位置となってしまった机に座り、大量の紙の山に埋もれている盟主の姿。
あのテレーザ・ルセックの一件以来、盟主は星詠みの本格的な解析をと、こうして居城に籠もる事が多くなった。
「・・・
漸く来ましたねルーク」
「ご用は何でしょうか盟主?」
それには盟主は机から立ち上がり、自分の近くにあるソファーに座り直した。
「今日は命ではありません、少しルークに話があります‥
立ちっ放しも何ですから座りなさいルーク」
「・・・はい・・・」
何を?話??
良く分からないままに、盟主に言われた通りテーブルを挟んで反対側のソファーに腰を下ろした。