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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ
「・・・
話ですが‥‥パウリーネの事です」
「パウリーネ?
パウリーネに何かありましたか盟主??」
基本的に静観‥
パウリーネを助けた後、盟主はパウリーネに対してその態度を貫いて来たというのに、今になってパウリーネの話とは?
「彼女にお願いされました‥‥居城から出たいと‥‥」
「・・・・・えっ!?」
「これは私にも責任があります‥
ルークを仮眷族としてしまった事で、パウリーネは年老いる自分に苦悩している、分かるでしょうルーク?」
「・・・それは・・・」
自分は盟主の力で年を取らない、20代中間くらいの感じでそのまま‥
だがパウリーネは今年29才、今はまだ実感は無いが何れ大きく変化する。
変わらない自分と、変わっていくパウリーネ‥
時が経ては経つほど、そこに逃れられない溝が生まれてしまう。
「"今のままの私でルークさんの記憶に残りたい"
パウリーネが私に言った言葉です、そして言葉通りに今の内に居城を出たい、それがパウリーネの願い」
「今のまま‥‥
‥‥自分は‥‥」
「何時かはお互いに辛くなる、それは分かりきっている事‥
だとしたら、パウリーネの願い通りにしてあげるのも、1つの決断だと私は思います」