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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ
盟主は何時も自分の好きにと言う‥
あの餌に喰らい付いた時でさえ、好きと言われた。
「・・ルークさん・・」
「っ!
・・じゃ行くよ、元気でパウリーネ」
今は盟主よりも、最後になるパウリーネの事‥
これが本当に最後の最後。
「ルークさんもお元気で‥
例え会えなくても、私は何時も祈っています」
「それは良いけど‥
盟主が仰られたように、自分の幸せを見付けて欲しい、その時は俺の事は忘れて構わない、その方が普通なんだ」
「・・・出来るかどうか分からない・・・
こういうのは運と縁の問題だから、此処を出て1人になってからゆっくり考えます」
「そうか、パウリーネの幸せを願ってる‥‥ずっと‥‥
じゃ時間が無いからこれで‥」
「ルークさんも‥
元気でね‥‥」
それに笑い、盟主に1礼してから自分は踵を返し扉へと歩き出す‥
永遠の別れ、自分はもう二度とパウリーネの人生には干渉しない。
自分はそれを自分に課した、頑なに貫こうと‥
それがパウリーネの為なんだ、そう自分に言い聞かせて・・・