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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第22章 現実と悲しき別れ



「2つ目は、今私が考えられる中で一番安全な場所を選びました‥
広大な敷地と手付かずの自然、なるべくその場所から移動しないで下さい」


「侍女‥‥自然‥‥」


「今のパウリーネには最適な場所と思います‥
後の心配事は侍女達に任せなさい‥
そして3つ目は、ピアスは外さずにそのまま、万が一の場合そのピアスが役に立つでしょう」


「良いのですか?
Cross selsを離れる私がピアスをしていて‥」


「構いません‥
元々パウリーネにピアスを渡した理由は、貴方の安全を確実にする為‥
階級だ責務だとか一切無視していた筈、それをこれからも続けるだけ、ただしピアスは一代限り考えて行動して下さい‥
貴方の選択次第では、ずっと安全にいられるでしょう、決めるのはパウリーネ貴方です」


「・・・はい、その条件を飲みますクルス様・・・」


抵抗しなくて良かった、それでもこれが私が出来る最大の事‥
後は本当にパウリーネ次第になってしまう。



「・・・
盟主から最大の祝福を貴方に、幸あらん事を‥」


パウリーネの手を取り、手の甲に口付けた‥
昔からの慣わし、盟主が贈る最大の祝福の力。



「おまじないです、ご利益ありますよ?」


「・・・くすっ・・・」


漸く治まったのか、笑顔を見せたパウリーネ‥
それが私も最後、手配完了の話をしたら、パウリーネは早い方が良いと居城を出た。


私とルークに強烈な記憶を残して、パウリーネは去って行った・・・



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