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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第23章 暮れ落ちる黄昏の時
炎の渦と化した部屋から出て、待っていた2人と共に地下を走る!
「そろそろ、部屋に抑え込んでいる火を解放します‥
この地下に私達以外の人は?」
「挙式に集まった高官が若干名残っているが、地上部分は無人だ」
「では居残り高官は、一緒に犠牲になって貰いましょう‥
屋上まで走りますよ、付いて来られますかね?」
「馬鹿にするな、これでも軍人だゼクス」
「同感だ‥
多少年は取ったが、まだ若者には負ける気は無いな」
「その割には息が上がってますよ?」
「「一緒にするな!!」」
無い事に息がピッタリ‥
こんなのを見るのも最後、アドルフを失った以上、私はもうナチ党に関わる事は無い。
思いはともかく、階段を全力疾走‥
屋上に付いた頃、ヒムラーとゲッペルスは完全にダウンした、まあ良く走った方ですがね。
「これで‥‥最後です!」
私は跪き屋上の床に手を付ける、使うのは地の力に当たる超局地的地震、官邸の地下部分だけの大地を揺らす。
「・・・なっ!?」
「地震というやつか!」
「何かに掴まりなさい!
ヒムラー、ゲッペルス!!」
慌てて建物の支柱に掴まる2人、私は揺れを気にせず地下の具合を観察している‥
崩れ落ちる天井、ひび割れ瓦解する壁、アドルフの部屋もまた崩れた地下の下敷きになった。