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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第24章 遠い過去-大地の記憶
場所が標高が高く人も入らないような山の中なので、ルークに占領軍払い下げのジープを用意させ、私とルークは廃墟へと向かった。
一応何があるか分からないので、数日分の食料や燃料など必要品は積んである‥
シーズン的に雪は無いと思うが、居城よりは気温低めなあの場所。
私も何百年振りになるのだろう、あの場所に足を踏み入れるのは。
稀少種の為の大地‥
神の祝福の地‥
稀少種と人間が共存していた地‥
今は廃墟だが繁栄の時代はあった、ただし絶対的ルールも存在した、共存を確立する為に。
「・・・
凄い道です、というより獣道、ジープでなければ登れない」
「昔は道は整備されていましたが、廃れて数百年も経てば道も無くなります」
「・・・確かに・・・」
悪路を走るだけ走り、漸く開けた場所へと出た‥
此処が稀少種の居‥‥の跡。
「不思議なほど開けてる、普通これだけ手付かずだったら密林になっていてもおかしく無い」
「神が稀少種に用意した特別な地と言われています、幾ら無人でも大地の契約が生きている、だから草木が生い茂らない」
「・・特別な地・・
そして城の跡・・・」
「残っているのは城部分だけですか‥
此処には城と街があり、今私達が立っているのは街の部分に当たります、人間の区分の方」
「区分??」