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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第25章 稀少種の闇-享楽-
「・・・あ・・・」
「思い出しましたか?
あなたが撃たれたあれが、私が本気の怒りを感じた最後の出来事‥
後は居城の中ですから怒る事も無い」
「・・盟主はお怒りの方が無表情で分かりにくい‥‥です」
「・・・作り物の表情で良いのであれば、幾らでもそうしますが?」
「勘弁して下さい、自分が悪かったです‥‥はぁ‥‥」
「あまり表情に出ないのは知っているでしょう全く‥‥」
心の欠落のせいか、ルークに言われる通り、私の表情があらか様に変化する事は少ない‥
これも問題点の1つだが、賢人をあしらうには無表情も必要な事。
「・・外に出ていた時は‥‥普通だったと自分は思います・・」
「・・どうでしょうね、居城に居る時よりは出ていたんでしょう‥
それももう無い、全て居なくなってしまいましたから」
アドルフ・ヒムラー・ゲッペルス‥
確かに普通に対応し、楽しかったのは認めるが、3人は既に過去の人間。
また‥‥あんな事があるのだろうか??
「さて‥‥
何時までも休んでいると日が暮れます‥
そろそろ次に行きますよルーク」
「準備は万全です盟主」
コトッとコーヒーカップを置き、私は次に向かって歩き出す‥
反応するかのように立ち込める霧、捜索の第2段は此処から。