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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第6章 ルークの面倒とミュンヘンの夜2
盟主がなかなか、本部に帰ろうとして下さらない‥
今頃本部内は大慌て‥‥だとは思う。
Cross sels(クロスシールズ)の頂点である、盟主‥ゴールド・クルス様が、忽然と本部遺跡から消えた‥
この事実に、賢人や上位階級は隠蔽しようと躍起になっている筈。
『ルーク‥
私の事は、せめてご主人様とでも呼びなさい』
と‥盟主から・・・
街で、コンラート・ゼクスという偽名を名乗ったという事で、急遽その名での裏付け作り。
ベルリンの貴族‥これで何とか押し通した‥
これには、前に暗躍と暗殺の賢人が拉致した、クラウディア嬢に手伝って貰ったが・・
こうして盟‥ご主人様は貴族として、正式にミュンヘンの社交界へ‥
自分は、その従者としての生活が始まった。
「毎日朝からこうして新聞を読み、紅茶を飲みながら寛ぐのも良いものです」
「朝食がお済みになりましたら図書館へ?」
「ええ‥
それと自動車工場というものを、視察して来ますよ」
「自動車‥
あの機械で動く乗り物ですか?」
「これからは、ああいう物の時代です‥
今の内に頭に叩き込んでおく事に、損はありませんからね」
外に出てから、ご主人様は色々な物に興味を示し、貴族階級という理由で見学や視察を行っている。