この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
「・・・アリアンロッド??」
一瞬だがアリアンロッドの躰が震えたと思う、影ながら確実に持つ質量、触れる感触もぬくもりも人間とほぼ同じ、だが影故に表情も何も分からない。
『・・・・・』
「外で何か‥‥‥居城内で人の命が消えましたか、ですがそれは私が命令した事です、アリアンロッド‥‥世の中には仕方が無い事もあるんですよ‥‥辛いですが」
世界を見、世界が混乱と血で包まれる度に、アリアンロッドはこうして辛いという意思を示すのだろうか?
私が教えてしまった感情は、アリアンロッドに辛さしかもたさないのか??
「・・喜怒哀楽・・
それを噛み締め受け入れるのが人間なんです、遺物であるアリアンロッドに感情を教えてしまった事、私は少し後悔しています‥
辛い事がある度に、こうして心傷めるのかと‥」
『・・・・・!』
アリアンロッドが初めて明確に首を横に振り、違うという意思表情を見せた‥
どうやら感情を持った事はアリアンロッドの意思であり、喜怒哀楽も耐えられる‥‥そう私に伝えて来た。
「感情というのは大変でしょう?
そういう私も、完全に思い出したのは最近ですけど、だけど必要無いとは思わない喜怒哀楽全てがあるからこそ、全てを受け入れられる‥
今までは本当に欠片を失った冷たい盟主でしたよ、人間を何とも思わない冷たい盟主」