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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第27章 ルークの決断-離別-
隠し刃を引き出し、確実に殺る為に喉と心臓に刃を入れた‥
ザシュっという鈍い感触と流れる血飛沫、それを無表情に眺めながら、命尽きるのを俺はただ待つだけ。
「・・頭を切り替えないと・・
このままじゃ俺‥‥自分が殺ったのがすぐバレる」
盟主の命、そして賢人の責務以外で俺発言はしない、自分なりの区別‥
賢人と従者どちらもこなす自分だからこそ、この区別ははっきりして来た。
「知りたい事は知った、後は盟主がお出になるのを待つのみ‥
それにしてもロシア中央施設の最下層」
居城内を見付からないように自分の居室へと歩きながら、考えるのは最近切り離していた中央施設の事。
いずれは必要‥‥そこまでは考えた、盟主に書物は絶対に必要だと。
(盟主も動かれた、遺物を本格的に自身の手中に収める為に‥
だとしたら自分も‥‥盟主が出来ない事を自分が変わりにやるべき)
潜入は自分の得意分野、暗躍は自分の責務‥
考えるまでも無い、この事に一番適しているのは‥‥‥自分!!
(心決まった、自分がロシアの中央施設に潜入し、ニコライから書物を奪取して見せる!)
決意新たに自分は歩く‥
どれだけ時間が掛かっても、盟主が欲しがっている書物を自分が‥‥自分の手で盟主にお渡しするんだ。
それは自分にしか出来ない事なのだから・・・