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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第28章 日本という国ーもう1つの祖国ー



ルークを中央第10階級としてロシアに送り出して、上手く潜入は出来たよう‥
そこから先はルーク次第、第1階級に上るのも良し、闇に紛れるのも良し、全てはルーク1人の判断。


余程の理由が無い限り私に連絡を取るのは禁じた、これはルーク個人の役目であり、私が口を挟むべきでは無いと思った為‥
そろそろ本格的にルークを突き放したとも言う。



「・・紅茶を・・
はぁ‥‥居ないんでしたね」


私の方もルークが居ない事になかなか慣れない、大戦の頃に軍に潜入させていた頃はともかく、それ以外は絶えず一緒だったルークの存在。


それがこんな長期に渡り居なくなれば、私だって寂しいという心はある‥
間違っても本人の前で口には出さないが。



「今は便利になりました、電気ポットで絶えずお湯があるんですから‥
そう思いませんか‥‥‥アリアンロッド?」


『・・・・・!』


ルークが居城を出てから、変わりを勤めるかのようにアリアンロッドが良く私の居室に顔を出す‥
まさか遺物から出られるとは、初めて見た時、私ですら驚いた。


相変わらず影の存在だが、全く気にする事無く紅茶を淹れる姿にも漸く馴れた‥
ルークが居なくなった後の私の心を察して、こうして出て来たとは思っている。


此処には滅多に人は来ない、私1人なのをアリアンロッドも理解している、だからだと思う。


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