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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第28章 日本という国ーもう1つの祖国ー
『・・・・・』
「???
どうしましたアリアンロッド?」
『・・・・・』
私が思っていた事に反応したのか、アリアンロッドは急にビジョンを見せる‥
世界で起こっている出来事を私の頭に直接。
「・・・これは‥‥ミュンヘンですね、それに1人のアジアン系?
いや日本人ですか、朝比奈悠真(アサヒナ ユウマ)が名前‥‥それが‥‥なるほど・・・」
見せてくれたビジョンは、今ミュンヘンに滞在している朝比奈悠真という日本人技術者‥
彼はこの独国に天文学の技術提携で来た、その分野は巨大望遠鏡まだ試作段階だが作り上げる気は満々と言ったところ。
「私にこの朝比奈悠真に会って見ろと言うんですか?
確かに知りたい技術ですが‥」
『・・・・・』
行かないの?
そんなアリアンロッドの意思。
大戦終結から30年以上、国交もかなり正常になり、もうナチ党の記憶も薄れた今、久し振りに居城の外に出て見るのも良いかも知れない。
「ですが居城から出られないアリアンロッドは寂しくないですか?」
『・・・・・』
「・・・・・」
何故か穏やかに笑った‥‥そう思う‥
行ってらっしゃい、そう言いたげに。