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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第30章 命の重さ2ー盟主の慟哭ー
あのセーフハウスの一件の後、悠真とは会っていない‥
まさかのピアス持ち投入、そしてそれを手助けした私、流石に悠真でも考える事はあるだろうと、私の方が接触を断っている状態。
捕獲者脱走に関して言えば、朝までに全員確保した、ただし42名中35名は死亡、これはハールマンの仕業だが彼を捜索に入れた時点でこの顛末は予想出来たもの、これでいちいち騒ぐ気は無い。
「・・・・・」
「おやアリアン?
ああ、もうこんな時間だったんですね」
また居城に籠る私にアリアンロット‥‥長いので今はアリアンと呼んでいるが、必ず同じ時間にお茶を持って現れる‥
心境複雑な私の心を感じた、アリアンなりの気遣いなのだろう。
「・・・
今日もジープが走ってますね、中も6割以上出来上がったと聞きますし、今が佳境‥‥なのでしょう」
「・・・・・・」
私の膝にもたれ掛かるアリアンと、紅茶を飲みながら外を眺める私‥
何時もの変わらない一時に、私有地の外へと走るジープの一団‥‥これもお馴染みになってしまった。
「??
どうしましたアリアン?」
「・・・・・」
気になるのだったら行って見ればというアリアンの意思に、私は首を横に振る。
「余計な事をしてしまいましたからね、暫くは会わない方が良いんですよ‥
人間は自分の理解を超えるものを中々受け入れない、私の力は理解の範疇外ですから」