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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使
あれから時間を掛けて麓の街まで下りて来た、アメリアが居るあの山の上とは違い、ヴァイスバードの街は多少は栄えてはいる、その中で手頃なホテルをキープし山に向かっていた。
「流石に夕方過ぎか‥‥」
普通に歩いたんだ、このくらいの時間が掛かって当たり前、盟主の命以外は極力普通に‥‥俺がずっと守って来た事、普通にしているのだったら強すぎる力は必要無い。
キープしてある部屋に戻り俺が一番最初にした事は、居城から持って来たピンクサファイアの確認。
「居ないと分かっていたのに‥‥」
パウリーネが居なくなった後も機会があれば買い続け、その数は20に近い‥
どうしても止められなかった、外に出て宝石商を見付ければ新しいのを探し、分かっていてもつい購入、未練がましいと自分でも思うがこれだけは止めるという言葉が無いほど‥‥俺ですら自身呆れている。
「‥‥‥話して良かったのか‥‥‥」
沢山のピンクサファイアを見ながら思うのは、外で女性達と話をしていた時の事、本当は気付いていた‥‥近くにアメリアが居る事に‥‥
それでも話を止めなかったのは、事実をはっきりさせてあげたいという俺の思い‥
中途半端では余計にアメリアを傷付ける、そう考えたからこそ事実を含む話を続けた。