この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
契約的束縛外伝・自由への扉ー
第34章 パウリーネ-天空の天使
幾ら好意を寄せられても、俺には応えられないし応える資格すら無い‥
パウリーネですら幸せに出来なかった俺だ、まがり間違ってアメリアに手を出してしまったら?
「‥‥パウリーネに合わせる顔すら無いな‥‥‥」
あの様子だと、パウリーネがどれだけアメリアを大切にしていたか簡単に分かる、それなのに俺が手折って良い花じゃない‥‥どんなにパウリーネに似ていてもだ!
「明日で最後それで良い‥
パウリーネが居城を出た時に決めただろ‥‥関わらないと‥‥」
関わらない、追い掛けない、何十年も前に俺が下した決断‥
今回は盟主の後押しで来たが、これ以上は全員が辛くなる、そんなのは御免被りたい。
ピンクサファイアを見詰めながらもベッドに転がり、これで最後と切実に願う‥
人は人の中で幸せになれば良い、俺みたいのやCross selsなんて関わらない方がいいんだ‥‥‥そう思いながら眠りに付いた・・・
この躰になってから眠りは浅い、夜明け前に目覚め頼んでしまった手前顔を出さずにはいかないと、薄日が射し始めた頃に街に出て見る事にした。
(同じアルプス近くの街だというのに、スイスとドイツでは此処まで違う)
忙しさも殺伐とした雰囲気も無い世界、長閑と言ってしまえばそれまでだが、ドイツには無い穏やかさ‥
俺には似合わないが、たまにはこんなのも良い。