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第36章 開け放たれた扉ｰ自由への翼

「とは言え、自分は本部や中央と行き来になるでしょうが‥
今は客船を追うのも易いです」


「おや？
漸く飛行機に乗る気になりましたか？？」


「仕方無く‥‥
苦手なのは誰のせいだと‥‥‥」


「くすっ‥‥
相変わらず根に持ちますね、何十年前の話だというのに全く」


「盟主のせいです」


「くすっ‥‥‥」


紅茶を持ち立ち上がり、この部屋唯一のお気に入りである窓辺に座る。


そう全ては此処から始まった‥‥
この窓からルークを担いで飛び出したのが始まり、あれから１００年近く‥‥星詠みと遺物の制御法を我が物とし、私は漸く自由を得た。



「変わってしまった世界‥‥楽しみですね‥‥‥
数百年振りに触れる世界はどう変わったでしょう？
ああ、最後に日本に行って見たいです、私のもう１つの血に連なる日本、世界中を旅しましたが、私は一度も日本に行った事がありません、そう考えると楽しい旅になりそうですね」


楽しいと言えばもう１つ、本格的に調教師もやって見たい‥
これはルークが直ぐ手配するでしょう、今のＳＭクラブ込みの人身売買システムを作り中央第２階級、実質上のトップであるルークならば簡単な事。



(知らぬ間に色んな欲が出ましたね私も‥
ですが私は今の私が心地良い、普通の人間のように‥‥それが私の願い)


この意識が、後々の私に影響を及ぼす第１歩、『普通』これが私自身に科した枷‥
その枷の中で、この世で一番居心地の良い居場所と愛する心を知る事になる。


・・・・・先ずは世界へ・・・・・