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今でも怖い夜の繁華街 漆黒の果て無き快楽地獄
第1章 欲望の街、漆黒は呼吸するだけで入ってくる
ひとみとの待ち合わせ場所は、一緒に夜遊びしていた頃も使ったことのある、肉料理の美味しい小さなレストランバー。料理もサービスも一流だが、客のほとんどは、職業や年齢が想像できない、いわゆる夜の住人といった感じの男女。R&Bの流れる店内で、何か良からぬ相談をしているように見えてしまう。
テーブル席には空きがなく、カウンター席に案内された。一番奥のカウンター席には、白髪?いやシルバーだ。キラキラ光る長いシルバーヘアをオールバックになでつけた、青白い顔のトカゲのような冷たい表情の男がひとり座り、なにかを飲んでいる。
怪しい客たちの中でもひときわ目を引く、本当に怪しそうな男。栄子は意識して目をそらした。「あんな人、うちの辺りじゃまず見かけない。住宅街には完全なミスマッチ。てことは、夜の街にこれほど似合う男はいないってことか…いやだ、怖いよ。ひとみ、早く来て~」そんなことを思いながら、栄子はギネスをオーダーした。昔から栄子が最初に頼む定番だ。
テーブル席には空きがなく、カウンター席に案内された。一番奥のカウンター席には、白髪?いやシルバーだ。キラキラ光る長いシルバーヘアをオールバックになでつけた、青白い顔のトカゲのような冷たい表情の男がひとり座り、なにかを飲んでいる。
怪しい客たちの中でもひときわ目を引く、本当に怪しそうな男。栄子は意識して目をそらした。「あんな人、うちの辺りじゃまず見かけない。住宅街には完全なミスマッチ。てことは、夜の街にこれほど似合う男はいないってことか…いやだ、怖いよ。ひとみ、早く来て~」そんなことを思いながら、栄子はギネスをオーダーした。昔から栄子が最初に頼む定番だ。