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シャネルを着た悪魔
第4章 ☆CHANEL NO4☆


「これ読んで」

手渡された紙。

生憎、中学生の時に筆記体は勉強していたから読めない事はない。


「読める?」

「バカにしてんの?読めるわよ」


「じゃあ、それ上から口に出して読んでいって」


「……。」


コイツの思い通りに動くのはイヤだ。

でも、何故か思い通りになってしまう。



「俺、ソン・テヒョンとヤナギサワ・リサは実際のカップルではないが、半年を契約期間として───俺の女のフリをしてもらう」

「契約後の報酬は現金一億……円!?」


「はあ?一億ウォンじゃなくて?」

「バカにしてんのか、お前こそ。俺に一億”円”出せないと思うのか」


「いや──そういう意味じゃないけど」


つまり、こういう事だ。

実際の愛し・愛されるカップルにはならなくて良い。でも半年間は俺の女の様に行動しろ。報酬は現金『一億円』

「続き、あるだろ」


「うん。」

「読めよ」



「──と、社交界での地位や女性としての品格向上」

「ただし、お互い何があっても嫉妬や束縛はしない事。過度な干渉は控える事」


「利点……サファイアのリーダーの女として仕事でも使える人脈を手に入れられる。──女として生きる事の楽しさを覚える。」


「どうだ?良い案だと思うけど」


「これ、纏めても良いかしら?」

「ああ。」


「私は『契約上』あなたの女として振る舞う事になる。半年後に待ってるのは、現金一億円と社交界の世界、女性としてのマナー」

「この契約に乗るメリットは、──今の仕事で成功するだけの人脈を手に入れられる」



「そう、最高だろ」

と悪戯っ子の様な微笑みで見つめてくる韓国人。


「──なワケないでしょ?」


「……今何て?」



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