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シャネルを着た悪魔
第5章 ☆CHANEL NO5☆
「ちゅきました」
たどたどしい日本語が耳に入って、思わず驚いた表情をしながら顔を上げてしまった。
「ああ……」
「カムサムニダ」
メーターに表示されている金額は、日本円に直して2000円と少しくらいだ。だけど運転手はお釣りを返す気がないらしい。
早々とドアを開けると、満面の笑みで私をBNエンターテイメント社の前に置いてけぼりにした。一気に現実に引き戻された感覚。
いや、とっくに現実に居るからこそ焦る事もなく此処に来る事を選択したのだろうか?