この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
シャネルを着た悪魔
第5章 ☆CHANEL NO5☆


「アンニョハセヨ」

「アンニョ」

とても綺麗な受付嬢が一人。こんな大企業なのに彼女だけというのは可笑しい。

でも──時計を見ると時刻はもう19時前だった。この時間に会社を訪問してくる人は少ないのだろう。それが芸能事務所と云えど……だ。

現に前回のお礼周りの時もお昼に伺った。

「アミューズ株式会社の柳沢です。」

「アミューズさんですね」


「この度は──」

アイツの名前を言うだけでも、ヘドが出そうだ。


でも……言わなきゃ前に進めない。

目の前の美人にも気付かれないほど、小さく深呼吸をした。


「”Sfire”の”テヒョン”さんに用事があって事務所に伺わせて頂きました」

「テヒョンさんですか」


「はい。ツアーの衣装の件でこちらが要望に沿えない点が御座いまして──。それを彼に直接報告してこい、と本社に言われましたのでイキナリですが「テヒョンは、訪問についてはご存知でしょうか?」


「もしかすると、知らないかもしれません。ラッキーなお知らせならまだしも『サッドネス』なお知らせですので──。直接お会いして謝罪の言葉を申すと共に、次案も伺いたくて」


カラーコンタクトの入った瞳でジッと見つめられる。

私も負けじと見つめ返した。──顔立ちでは負けているが、伊達に国際営業課の人間として世界的な雑誌の編集部の人間やEU拠点の”バリキャリ”たちと話してはいない。


その……私の過去の業績を表すかの様に、彼女は考えた末『少しお待ちください。今からテヒョンさんに電話をお繋ぎします』とつぶやいた。

まだ若い印象を持つけど……しっかりしているな。という感じ。


──まあ、ファンが過激と言われるk-pop界の最大芸能事務所の受付なんだから、これくらいしっかりしていないとやっていけないのだろう。

/490ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ