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シャネルを着た悪魔
第6章 ☆CHANEL NO6☆


──彼は私にとって、韓国に無理矢理連れてこられた『憎い人』でもあるけど今は『生活をさせて貰ってる人』。

そして『私のプロデューサー』という立場にも成るかもしれない。

でも一緒に生活をして、寝泊まりをして、何食わぬ顔でつまらない話を聞き流されていると彼のスゴさっていうのが分からなくなる。

よく芸能人が離婚をすると『ええ、○○さんと離婚なんてっ……!』というコメントでツイッターが溢れ返るけど、それと同じだ。

嫁になれば、いくらスターであっても一旦那にしかならない。凄いとかそういうのは分からなくなる。

身近な人物になった時、悪い所も見えて来れば、可愛らしいギャップなど良い所も見えてくる様になるのと同じで。



私の場合は──此処に連れてこられて、彼のスゴさをはじめて知った。

だって皆が頭を下げるんだもん。

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