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シャネルを着た悪魔
第6章 ☆CHANEL NO6☆
「お金はメイク道具とハイブランドに使ってた。だからエイズを治療することも出来なかったみたい」
「───。」
「でね、夢を継ぐって言ったら変だけど──その言葉がどうしても胸に引っ掛かって、メイクを独学で覚えたんです。」
敬語になったり、タメグチ感覚の英語になったりと忙しい子だ。
でも、それすらも気にならない。なんか──もっとこの話を聞きたい、自然とそう思っていた。
「お姉さんの遺品のメイク道具を持って、プロのメイクさんにメイクして貰ってそのまま先ずは、結婚式場のメイクアップアーティストの方のお手伝いをした」
「虐められたし、学歴とかそういうのでバカにもされたけど、その内メイクの楽しさに目覚めてきたの。」
「でね、1年前にYouTubeに上げたメイク動画を見てくれてたテヒョンオッパが事務所を通して連絡をくれた。」
「そこから──私は、誰もが羨んで憧れる"BNの王子、ソン・テヒョン"の専属メイクになったんです。」
学校には行っていないということだろう。本物の叩き上げだ。
でもそんな事は、鏡に映る自分を見てなにも感じない。眉毛は自然なカーブで、目元のアイラインはちゃんとアーモンド型になる様に引かれている。
濃く感じさせる事はないけど、キツくする所はキツくしていて……抜く所は抜いていて。本当にプロの技って感じのアイメイクだった。
チーク専用のブラシに持ち掛けた彼女は、また話し出した。
「───。」
「でね、夢を継ぐって言ったら変だけど──その言葉がどうしても胸に引っ掛かって、メイクを独学で覚えたんです。」
敬語になったり、タメグチ感覚の英語になったりと忙しい子だ。
でも、それすらも気にならない。なんか──もっとこの話を聞きたい、自然とそう思っていた。
「お姉さんの遺品のメイク道具を持って、プロのメイクさんにメイクして貰ってそのまま先ずは、結婚式場のメイクアップアーティストの方のお手伝いをした」
「虐められたし、学歴とかそういうのでバカにもされたけど、その内メイクの楽しさに目覚めてきたの。」
「でね、1年前にYouTubeに上げたメイク動画を見てくれてたテヒョンオッパが事務所を通して連絡をくれた。」
「そこから──私は、誰もが羨んで憧れる"BNの王子、ソン・テヒョン"の専属メイクになったんです。」
学校には行っていないということだろう。本物の叩き上げだ。
でもそんな事は、鏡に映る自分を見てなにも感じない。眉毛は自然なカーブで、目元のアイラインはちゃんとアーモンド型になる様に引かれている。
濃く感じさせる事はないけど、キツくする所はキツくしていて……抜く所は抜いていて。本当にプロの技って感じのアイメイクだった。
チーク専用のブラシに持ち掛けた彼女は、また話し出した。