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シャネルを着た悪魔
第7章 ☆CHANEL NO7☆
「ホンジャ?」
ホンジャ……。ああ『一人?』か。
「ノー。ウィズ・マイ・フレンズ」
私が英語で返答した意図を即座に理解したであろう彼は、韓国語から英語に切り替えて私の元へ近づいてきた。
「友達は?」
「三階にいる」
「わお、リッチな友達だね。」
「そうなのかな」
まあ、リッチだろう。私の為に250万円の買い物をして毎月何百万と出費している男が支払うんだから──。
「日本人でしょ?俺たち、この階で飲んでるんだけど一杯だけ一緒にどう?」
「日本人だから誘ったの?」
「いや、そういう訳じゃないけど。まあ綺麗だし。──しかも俺の友達が今日本語を勉強してるんだよ。だから丁度良いかなと思って」
「貴方は日本語話せるの?」
「俺は少しだけ。ほんの少しね」
英語は流暢だった。
ブルーのロングニットにダメージジーンズを合わせている彼。
髪は多分真っ黒か栗色かの何方かだろう。テヒョンほど明るくはない。顔立ちは、日本でいう『山P』みたいなジャンルになると思う。
王道のイケメン、だ。
「じゃあ一杯だけ一緒に飲もうかな」
「ああ、そうしよう」
慣れ慣れしく肩に手を回されて、イラッとしたけど此処で喧嘩する気もない。
いつも隔離されて決められた人としか話さない私にとったらナンパもそうだけど、こういう一般的なイケメンと会話をするのは凄く新鮮でソソられるばかりだ。
「名前は?」
「リサ。貴方は?」
「俺は”クゥ”よろしく」