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シャネルを着た悪魔
第7章 ☆CHANEL NO7☆
「オッチョム イロッケ~」
「ハヌルン トパランコジ~」
電気を付けながら陽気な気分で靴を脱いで、バッグを置いてソファーに横になった。
もう日が変わってすでに四時間が経過。──そう、あの集まりが午前4時まで続いたのだ。
結局テヒョンは誰の事もお持ち帰りする事なく、財布係としての役割を果たしていた。
「ああ、PINKの歌?」
「そう。あの子可愛らしいよね。何だか幼い女の子を見てる感覚になるもん」
「そうだな、可愛らしい感じだな」
ガサガサ音がしているから、彼は何かしてるのだろう。慣れないシャンパンは思いのほかキツくて私の脳をアルコールで蝕んでいた。
「明日、何時に起きるんだ」
「わかんない。土日だしゆっくり寝ても良いでしょ。逆に何時から仕事なの?」
「明日は休みだ」
「──ええ!?」
ドサッと起き上がった私を驚いた顔で見つめる悪魔。
「休みってマジで言ってる?」
「何だ?そりゃ芸能人と云えど休みくらいは有るだろう」
「丸一日オフなの?」
「ああ。」
生活をしてきて、彼が丸一日オフの日があるのを初めて知った私。そりゃ入りが遅い時は何度かあったけど、それでも月に一度あるかないかだ。
基本的には事務所で音楽を作ったり、撮影をしたり、ダンスの練習をしたり、コンサートの打ち合わせやグッズの打ち合わせと多忙極まり生活をしている。サファイアのリーダーだからそれが普通だと思ってたけど──。
「俺も一日休みの日位無いと、ちゃんとした音楽なんか浮かんでこねえよ。それこそ、大麻とか覚せい剤に頼っちまうことになる」
「意外過ぎる。」
「まあお前にとってはラッキーだろ。朝帰りして、そのまま寝て、別に数時間で起きて飯作る必要もないんだから」
「それは言えてるわね」