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シャネルを着た悪魔
第7章 ☆CHANEL NO7☆
───もう17時だった。
30分前に叩き起こされた私は半目になりながら、お風呂に入って、出されてある服を着た。あとはメイクだけだ。
大好きなレモンティーを嬉しそうな顔で飲みながら、何やらニヤニヤと携帯を触っている彼を横目に大きい鏡を机上に置きまずは眉毛から描き始める。
今日の服は真っ白のワンピースだった。襟元が大きく開いているスタイルだから……この隣にあるスカーフを付けろという意味なんだろう。
女優帽はテヒョンがいつも被っているベージュのプラダのもの。
シンプルだけど女性らしくて、『エレガント』という文字が似合う今日のこの服には、メイクはあまり濃すぎない方が良い。
敢えてリップをティーから貰ったコーラルピンクとディオールの透明グロスだけにした。昨日と同じ口元だ。
「出来たか?」
「あと五分」
「お前、女なのにメイク早いんだな。風呂も5分で上がるしどういう生活してたんだよ」
「お風呂なんてたまーにゆっくり入るくらいが丁度良いのよ。毎日浸かってたらそれだけで疲れちゃう」
「それユナさんに言ったらきっと怒るだろうな」
オンニは、健康志向だった。──そりゃあ、毎日浸かってください!筋肉を休めないと!女性なんだし!って言われるに違いない。