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シャネルを着た悪魔
第7章 ☆CHANEL NO7☆
「実際に、コイツが国籍を侮辱される様な事を言われました。──まあ、ここだけの話ですけど、動画でその様子を撮影してるんで」
「裁判か、もしくはユーチューブにでも流してやろうかと思ってるんです」
「僕の大事な親戚なんですよ。会長も──大事な親戚が国籍や身長、スタイルをその日会ったドコの馬の骨か分からない様な男に侮辱されたら、同じ様な行動をするでしょ?」
「────っ」
「そうなれば、次は二次災害だ。まずはアート財閥の転落、そしてそんな男と取引している会社の評判下落」
「今、ソウルタワーさんは日本進出も考えていらっしゃるんですよね」
「きっとスポンサー問題も含めて、大きなもめ事はしばらく要らないハズだ」
「仰ってる意味はよく分かります。……ですがアート以外との取引となりますと残るは帝国グループがしている”味剣カンパニー”のみですが」
「はい。」
「あそこはアートよりも高い事で有名です。」
「僕が何も用意しないで、こんな提案するワケないでしょう」
「え?」
「──実は、会長秘書代表と縁が有り昔から一緒に飲んだりする仲なんです」
「………本当ですか?」
「はい。──軽く話してみたんですよ、今回のこと。彼言ってましたよ『アートを食の部門で脅かす事が出来るなら向こうと同じ値段で提供しても良い』と」
「良い品物が、同じ値段」
形勢逆転、という言葉がよく似合う。
はじめはバカにしていた会長もやっぱり、これが若さなんだろうか?それとも彼の凄さなんだろうか?話に現実味が帯びてきた瞬間から態度がコロリと変わるのだ。
きっと涼しい顔をしながら、必死に頭の中で色々な数字を出してきて計算しているに違いない。
「これが、そのヒョンの携帯番号です。大体、話は30分で終わると伝えてるので。……電話待っていると思いますよ」
「──本気、ですよね」
「勿論。ただし条件があります」
「何でしょうか」
「今は時刻18時過ぎ。今日の20時までにアートとの取引を停止してください。」
「……今月分の注文はまだ出していないです」
その意味は『分かりました』だ。
ニヤリ、と笑ったソン・テヒョンは携帯を出す様に指示すると、スマホを素早く操作し出した。
「裁判か、もしくはユーチューブにでも流してやろうかと思ってるんです」
「僕の大事な親戚なんですよ。会長も──大事な親戚が国籍や身長、スタイルをその日会ったドコの馬の骨か分からない様な男に侮辱されたら、同じ様な行動をするでしょ?」
「────っ」
「そうなれば、次は二次災害だ。まずはアート財閥の転落、そしてそんな男と取引している会社の評判下落」
「今、ソウルタワーさんは日本進出も考えていらっしゃるんですよね」
「きっとスポンサー問題も含めて、大きなもめ事はしばらく要らないハズだ」
「仰ってる意味はよく分かります。……ですがアート以外との取引となりますと残るは帝国グループがしている”味剣カンパニー”のみですが」
「はい。」
「あそこはアートよりも高い事で有名です。」
「僕が何も用意しないで、こんな提案するワケないでしょう」
「え?」
「──実は、会長秘書代表と縁が有り昔から一緒に飲んだりする仲なんです」
「………本当ですか?」
「はい。──軽く話してみたんですよ、今回のこと。彼言ってましたよ『アートを食の部門で脅かす事が出来るなら向こうと同じ値段で提供しても良い』と」
「良い品物が、同じ値段」
形勢逆転、という言葉がよく似合う。
はじめはバカにしていた会長もやっぱり、これが若さなんだろうか?それとも彼の凄さなんだろうか?話に現実味が帯びてきた瞬間から態度がコロリと変わるのだ。
きっと涼しい顔をしながら、必死に頭の中で色々な数字を出してきて計算しているに違いない。
「これが、そのヒョンの携帯番号です。大体、話は30分で終わると伝えてるので。……電話待っていると思いますよ」
「──本気、ですよね」
「勿論。ただし条件があります」
「何でしょうか」
「今は時刻18時過ぎ。今日の20時までにアートとの取引を停止してください。」
「……今月分の注文はまだ出していないです」
その意味は『分かりました』だ。
ニヤリ、と笑ったソン・テヒョンは携帯を出す様に指示すると、スマホを素早く操作し出した。