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シャネルを着た悪魔
第8章 ☆CHANEL NO8☆
「やけに、人数が多いグループだよ。誰か当たるだろう、って思ってしてるんだろうけど、こんなに多かったら万人受けは無理だ、逆に」
「え、でも多い方が好みのタイプが居るかもしれないじゃない。」
「30代、40代の人には見分けがつかないだろう。韓国市場だけで戦うつもりならまだしも、日本進出考えてるんなら、即オチだろうな。」
「現にAKBのファンもモーニング娘。のファンも若いやつが多いし、人気が何年・何十年と続いてるわけじゃねえだろ。」
「SMAPさんみたいに、国民的歌手、スターになろうと思ったら五人が丁度良い。偶数は絶対的なセンターが居なくなるからダメなんだ。」
「だけど三人だと少なすぎる。キャラが沢山作れない、だろ?」
「……確かに。」
「この中で残っていくやつなんて、知れてるよ。おめえみたいに○○君格好良い!っていうファンも同じようなグループが出てきたら、理由をつけてそっちに移動する」
「だから俺達は、曲とキャラと人間性でその人気を永遠にしなきゃいけねえんだ。」
「……。」
営業をしていた、だからマーケティングとかに関しても知識は有る。
でもやっぱりコイツは凄いんだ。
評論家みたいな綺麗事ばかりじゃなく、キッチリと現実を見た上で物事を述べている。しかもセルフプロデュースもそれで成功しているんだから、説得力が半端じゃない。
「やっぱ、凄いよ。アンタ」
「俺は何でも出来るんだ。ソン・テヒョンだからな。」
──否定はしなかった。
『ソン・テヒョン』という男の凄さを、もう既に知ってしまっているから。