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シャネルを着た悪魔
第9章 ☆CHANEL NO9☆
顔も格好良いよ、とは到底言えない。
『ウソ』じゃなくて『本当の事』だから困るのだ。そんな男が側に居るとなったら、ややこしい事に巻き込まれるのは120%の確率だろう。
ただでさえ上昇志向や玉の輿志向が強い韓国の女の人。そんなに仲良くない、しかもスタイルも良くない女の男が──。ああ、考えるだけで怖くなってきた。
「今日の事は知ってるの?」
「学園祭だと思ってる」
「まあ、学園祭みたいなモンだし──大丈夫、かな」
「でしょ?だから、そう言ったの」
取られるのがイヤじゃないんだ。
私の──せっかく楽しくなってきた韓国生活を綺麗な形で終わらしたいだけだった。
「さ、NOTイケメンが沢山居るD組のパーティーに行きましょ」
「そうね」
「はあ。ったくどうしよう、センスの欠片も無い様な犯罪者資料とかが壁に飾られてあったら……」
とため息をつく彼女だけど、彼女の好きなタイプは『アル・カポネ』
センスに関しては──人の事を言えない気がして、バレない様に苦笑いを浮かべた。