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シャネルを着た悪魔
第9章 ☆CHANEL NO9☆
私も、ウブじゃない。初体験なんてとっくに終わってるし、恋愛経験も豊富な部類に入ると思う。

だからこそ分かるのだ。

分からないといいながらも──その"別の気持ち"が何なのか。

それを認めたくない自分の心と、そんなの本気?勘違いじゃない?と、確かに疑ってる自分の心が対立していることも。


「だけどさ、テヒョンオッパは一番良いよね。」

「そうかな?」


「うん。ルイくんは確かに優しいけどベッドでの写真も週刊紙に乗った事が有るし、まだまだ遊び足りない子供っていうオーラも出てる。」

「でもサファイアのツートップで有るテヒョンオッパとジンオッパは、本当落ち着いてるでしょ。」


「ジンオッパは演技がすごく上手だし、テヒョンオッパはセンスが半端じゃない。しかも作曲も作詞もテヒョンさんだから、お金は一番持ってるはずよ」

「ああ、お金ね。」


「なーに!いきなり改まって。そりゃお金は大事よ。イケメン二人が同じだけの地位を持ってて同じだけの身長なら100人中99人はお金持ちの方を選ぶわ」

「ま、ジンオッパもかなりのお金持ちである事は間違いないけどね。──て言うか、本当にサファイアは次元が違うもん。」


「次元が違う──か。まるで帝国グループみたいに?」


「ははっ、良い例えね。そうよ彼達はアーティスト界の帝国グループなの。決して廃れないし、不動の地位を持っている。」

「ま、リサが喧嘩売ったアート財閥の長男なんかとは比べるのも勿体ない位、かな?」

思わず二人して吹き出した。

そういえば、ヒョナがその話を聞いた時も──本当に笑い転げる、とはこういう事なんだ。って私が納得したくらい笑っていたなあ。

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