この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャネルを着た悪魔
第10章 ☆CHANEL NO10☆
たまたま付けたチャンネルではKKCが放送されていた。一番有名なニュース番組だ。
内容は──勿論、帝国財閥の事。
映っているのは、営業用と思われる家族写真だった。とても華やかで美人の奥さまの隣には、白髪の男性。
真ん中には背の高い彼の兄。
そこにテヒョンの姿は無い──。
「こーんな、ガラクタみてえな家族だけどやっぱり戸籍なんだろうな」
「親父は俺の母親のことを誰よりも愛してた……のになあ。」
遠い目でそう言う彼。
何故か分からないが、それ以上はそこについて私が何かを話したらダメな気がした。
「──ねえ、テヒョン、貴方イさんに何か頼まれたの?」
「いや、それは無い。ただの報告としてヒョンもメールしてきただけだと思う。」
『帝国グループも、こうなったら終わりですかね。』
『終わりと言っても会長が在命の内は、やはり韓国で不動の一位でしょ。航空会社とセメント会社が強すぎる』
『だけど、同じ血なのに……。どうして味剣を辞める様な真似をしたんだろう?と私は思います。父の元ならそれが子会社であれ、何であれ、別にいいのにって』
『きっとリアさんが思ってる以上に、彼はプライドが高いんでしょうね。』
『ローマ・コスメ代表という次期グループ会長に相応しい地位から、一気に変わったわけだ。』
知った様な口ぶりで話しているアナウンサーとゲストの若い女性。
いや、それだけじゃない──。
きっと、お兄さんは味剣をテヒョンが大きくしたも同然だと云う事にも気に入らなかったはずだ。
内容は──勿論、帝国財閥の事。
映っているのは、営業用と思われる家族写真だった。とても華やかで美人の奥さまの隣には、白髪の男性。
真ん中には背の高い彼の兄。
そこにテヒョンの姿は無い──。
「こーんな、ガラクタみてえな家族だけどやっぱり戸籍なんだろうな」
「親父は俺の母親のことを誰よりも愛してた……のになあ。」
遠い目でそう言う彼。
何故か分からないが、それ以上はそこについて私が何かを話したらダメな気がした。
「──ねえ、テヒョン、貴方イさんに何か頼まれたの?」
「いや、それは無い。ただの報告としてヒョンもメールしてきただけだと思う。」
『帝国グループも、こうなったら終わりですかね。』
『終わりと言っても会長が在命の内は、やはり韓国で不動の一位でしょ。航空会社とセメント会社が強すぎる』
『だけど、同じ血なのに……。どうして味剣を辞める様な真似をしたんだろう?と私は思います。父の元ならそれが子会社であれ、何であれ、別にいいのにって』
『きっとリアさんが思ってる以上に、彼はプライドが高いんでしょうね。』
『ローマ・コスメ代表という次期グループ会長に相応しい地位から、一気に変わったわけだ。』
知った様な口ぶりで話しているアナウンサーとゲストの若い女性。
いや、それだけじゃない──。
きっと、お兄さんは味剣をテヒョンが大きくしたも同然だと云う事にも気に入らなかったはずだ。