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シャネルを着た悪魔
第11章 ☆CHANEL NO11☆
ご飯を食べたら横になるのが私流。
どんなにジムで鍛えていても、この癖だけは治らない。だけどそのまま眠るならまだしも横になるのはオッケーらしい、ユナさんからの助言だった。
懐かしい自分の部屋のシーツはパステルピンク。
もう高校生くらいから変えてないんじゃないかな……。帰ってくるとなったら定期的に洗ってくれてるから衛生面は問題無いだろう。
あまり広くない部屋だけど、それが逆に安心感を覚えた。
「誰だろ……」
突然ブルッと震える携帯。
登録のしていない番号の為、起き上がってから少しだけ考えた。
「……。」
それこそサセンなのか?
でも私の番号は、極一部の人間しか知らない。──って事は知り合いなのかな。
小さいテーブルに置いてあるコーヒーを飲んでから、スマホをタップした。
「ヨボセヨ?」
低い声、韓国人か。
「ヨボセヨ~」
元気な私の返事を聞いて、電話越しの彼は笑った。
「久しぶり、三人でディナーを取った帝国のイだけど覚えてるかい?」
「イさん?!」
「テヒョンから番号を聞いたんだ。色々と聞いたよ……大変だったみたいだね。傷はもう大丈夫なのか?」
「はい。幸い浅くて、毒も拡散していなかったし今は抗生物質飲みながらって感じです。」
「それでも抗生物質は必要なんだね」
「まあ、何か色々とあるみたいですね。私も医療系の知識ないから全く分からないんですけど」
「だけど傷が治ったなら良かったよ。とりあえず安静にして、気を付けて帰国してもらわないと。」
帰国──。韓国にって事かな。