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シャネルを着た悪魔
第12章 ☆CHANEL NO12☆
メインディッシュは、ウニのソースとキムチの元を絡めて炒め、それを和牛に垂らしたものだった。
ウニとキムチって合わないと思ってたけど……意外に合う。止まる事を知らない私のフォークを見て、彼はまた目を細めた。
「美味いか?」
「うん、……っこれ最高!」
「ゆっくり食わねえと太るぞ」
「もお!いいのよ、こんな時までダイエットの話題出してこないで。日本に帰って太ったのは誰よりも私が一番理解してるから」
「そうか。」
「「──てか」」
被った声。
「何だよ」
「いつもこういう時はあなたからでしょ。先言って良いわよ」
「いや、俺の話はどーでもいい話し」
「私も。」
言って二人で笑った。
ワインは後もう少しで空になる、ここからはグラスで注文しようと二人で決めたところだった。
「で、何だよ。」
「いや──浜崎あゆみって知ってる?」
「いきなり何だ。AYUだろ?」
「そう。知ってるのかなーって」
「そりゃ知ってるだろ。アジアでも有名じゃねえか。宇多田ヒカルの次くらい?」
「ああ、そういう位置付けなんだ」
「急に何だ、サインでも欲しいの?」
「違う違う。今日さ、車でカンナムのメインストリート通ったじゃん?」
「皆可愛かったけど、大体雰囲気似てるでしょ。黒髪で前髪透いてて、足元はスニーカーで。」
「それが流行りだからな。」