この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
シャネルを着た悪魔
第12章 ☆CHANEL NO12☆
「──いったっ……」
大きな窓から部屋を照らす太陽がうざったい。
フカフカのベッドも質の良いバスローブも今の私には勿体なさ過ぎる。
部屋に散らばっているビールの空き瓶やシャンパンの空き瓶……。──夜見ると、それほど汚くもなかったけど日に照らされた今見ると相当、だ。
自分の部屋でさえもここまで散らかした事はない。
「……はあっ」
冷蔵庫に一本だけ残っていたミネラルウォーターを一気に飲み干した。
本当はお酒なんて絶対ダメなのに……。
さすがに昨夜、あんな言い方をされてそのまま素面で寝るなんてムリだった。
結局イさんが、病院から一番近い帝国の買収したグループがしているホテルに電話をして予約を取ってくれた。
あのゴールドカードはイさんも持ってるらしい。そりゃ、立派な側近だから当たり前だけど。
ガンガンする頭を押さえながら、ソファーに倒れ込もうとした時、インターホンが鳴る。
誰だろう?サセンか?
──サセンなら、あんな男くれてやる。
「──はい」